統合失調症について
統合失調症は、全人口の約1%が罹患する病気です。治療法の進歩により、症状が軽症化して社会復帰する人も多くなっています。
統合失調症Q&A
Q.1 どのような症状がありますか?
「陽性症状」「陰性症状」「認知機能の障害」等があります。
Q.2 症状を詳しく教えてください。
◆陽性症状
幻覚妄想。「実際にないものが見える(幻覚)」「近所の悪口が聞こえる(幻聴)」「TVで自分のことが放送されている(思考伝播)」等
◆陰性症状
外界に無関心となり、暗い部屋に引きこもったりします。身辺不潔で一日中ぼんやり過ごしたりします。
◆認知機能の障害
知能の問題ではなく、全体的な視野欠損、融通性の欠如など情報処理過程の障害が主な症状です。
◆病識の欠如
統合失調症の幻聴の特徴は幻聴と現実の区別がつかないことです。そのため、自分で自分の症状を自覚することができません。そのことが原因で薬を飲み忘れたり、自己判断で服薬を中断し病気が悪化することがあります。
◆不眠・興奮(発症初期に多い)
症状の経過
- 急性期
過覚醒とよばれる過度に覚醒のレベルが高まる状態 - 消耗期(急速期)
急性期を過ぎた後、失われた体力や心のエネルギーが減退したままで病み上がりの状態 - 回復期
消耗期で十分な休息がとれると健康な部分が少し戻ってきます。とても緩やかに回復していきます。
Q.3 治療について教えてください。
抗精神病薬等の薬物療法が主体となります。薬物療法は最近進歩が目覚ましく、眠気等の副作用が少なくなり、就労や地域社会への復帰を果たす人が増えつつあります。
その他、支持的精神療法・本人家族への心理教育・作業療法・生活技能訓練(SST)等の心理社会的治療も必要です。
Q.4 治療のためのリハビリテーションとはどんなものがありますか。
訪問看護・デイケア・その他(就労支援事業所・グループホーム・家族会等)があります。詳細は当院スタッフにお尋ねください。